2013年5月23日木曜日

腐ったら終わり

「テニスマガジン7月号」が発売されました。

特別定価860円です。
「実践型サービス練習法」「クルム伊達公子のトレーニング観戦記」など興味深い記事もたくさんあるのですが,今日は専修大学の佐藤雅幸教授のメンタルNOTEBOOK第5回「自己評価と他者評価」がたいへん気になりました。

自分がレギュラーとして選ばれると思っていたのに,補欠。なんで?

そういうことはよくあることです。自分が自分に下した評価と他人が自分に対して下した評価に大きな差があることは珍しいことではありません。なぜそのようなことが起こるのか?そしてそのような時にどう対処したらいいのか?

佐藤先生のお話です。

「ある選手が,コーチは自分に何も教えてくれない,構ってくれない,と不満ばかりを口にしていたので現場に赴き,観察してみることにしたのですが,確かに選手の言う通りでした。そのコーチは,その選手を指導しているものの,他の選手に比べると気持ちが入っていないように見えました。だけど,その理由は明確でした。その選手の態度がなっていないのです。態度も悪く,見るからに不機嫌そう。ハイ,ハイと大きな声でコーチのアドバイスを聞いて実践している選手とは対照的でした。そこで,その光景をビデオに収め,その選手に見せて言いました。これだったら,誰だって教える気がなくなるよ。」

ソフトテニスの世界でもよくある光景だと思いませんか?

「その選手は,コーチに自分への態度を変えてほしいと思っていました。でもそれは違います。逆です。相手に変わってほしいと思うより先に,自分が変わるべきなのです。いわゆる"ミラー効果"。自分が変わり,相手を変える発想です。」

これはまさに,三重高校の神崎先生がよくおっしゃっている「主体変容」ですね。

「自分は悪くない,相手が悪いと譲らずに不貞腐れている人は,泣いている赤ちゃんに怒鳴っているのと同じこと。悪いのは自分じゃない。相手が悪いんだからと。でも,自分を認めてほしいなら,自分のやり方を変えたり,工夫したり,柔軟性をもって対処していかないといけない。少なくとも,いまの状態は認められていないわけですから。」

大切なのはこういう逆境の時にどういう態度をとるかだと佐藤先生は言います。

「感情的になるのは仕方のないことです。人間ですから。皿を割ったり,海に向かって叫んだり,気の済むことを気の済むまですればいい。ただ,それは自分の中の箱で収めておく。あとは大人の対応をすること。自分ができることをやる。周囲はそれをよく見ていますから,きっと事態は好転していくと思います。腐ったらそれで終わりですから。」

ソフトテニス選手にとっても非常に参考になる話だと思いました。もちろん,スポーツの世界だけではなく,日常生活でもよくあることなので,私自身も大変参考になりました。一部を抜粋して紹介させていただきましたが,ぜひ通して読んでいただければと思います。

P.106~107です。








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