先月号の付録です。 |
すごい太っ腹な企画だと思いました。
その中で大変気になったのは,P.4~5の高田商業の西森卓也(前)監督のことばです。
書き手の視点でスコアシートの深みが変わる |
スコアをきちんと記録することにより,どうやったらポイントを取ることができるのかを学ぶことができるということだと思います。
ところで,現在,硬式テニスの四大大会(グランドスラム大会)の1つである全仏オープンが行われています。私もWOWOWで毎日見ています。
さて,その中で興味深いことがありました。下の画像を見て下さい。
ジョコビッチ対コールシュライバーの第2セットのStatistics(統計)です。 |
① 1st SERVE %(ファーストサーブの確率)
② 1st SERVE POINTS WON %(ファーストサーブが入った時のポイント取得率)
③ 2nd SERVE POINTS WON %(セカンドサーブが入った時のポイント取得率)
④ WINNERS(ノータッチで取得したポイント数)
⑤ UNFORCED ERRORS(自分からしたミス,いわゆる凡ミス)
⑥ FORCED ERRORS(相手のボールが良かったために相手にさせられたミス)
⑦ BREAK POINTS WON(ブレイクポイントでのポイント取得数)
⑧ TOTAL POINTS WON(1セット全体での取得ポイント数)
このセットはジョコビッチ選手が6-3で取ったのですが,トータルポイントを見ると,36対32と4ポイントしか差はありません。
ウィナーの数は16対9とコールシュライバー選手が圧倒しています。では,どこに差がでたのでしょうか?
注目すべきは,①と⑥と⑦。
①はファーストサービスの確率。80%近いジョコビッチ選手と50%を切っているコールシュライバー選手では,ジョコビッチ選手が有利に試合を運ぶのは当然です。
⑥についてですが,4対14と大きな差がついています。この差は,どれだけジョコビッチ選手が相手にミスをさせるプレーをしていたかという証拠だと思います。アンフォーストエラーが12対13と差がなかっただけにここが勝負の分かれ目だったと思います。
⑦を見ると,ジョコビッチ選手が,6回のブレークポイントをしのぎ,1回のブレークチャンスをきちんと生かし,セットをものにしたことが分かります。この点,さすが世界No.1の選手ということでしょう。
スコアシートを見ると試合の様子が目に浮かぶようですね。スコアシートはつけるけれど,つけっぱなしという人は,書いてもらったスコアシートを見直してみましょう。自分の試合を改善するヒントがきっとあると思います。
また,硬式テニスの統計の観点は,ソフトテニスのスコアシートにも活用できそうです。実際,東北高校のスコアシートにはファーストサービスの成功率を記入する欄がありました。それ以外の項目についても研究してみる価値がありそうです。みなさんも硬式テニスの試合を見る機会がありましたら,この統計表も注目してみて下さいね。
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